I have / You have パイロット用語から学ぶ仕事において確認することの意味

(2020年2月18日修正)

タイトルの英語の意味はそのまま「私は持っている」「あなたは持っている」と捉えてください。

そして省略されていますが大切なのはhaveの続きになるcontrolというワードです。

知っている人も少なくないのかもしれませんが、民間、軍用に関わらず航空機操縦室に主操縦士と副操縦士(以下、主はメイン、副はコ・パイとします)の席が横並びとなる操縦席配置の場合でパイロットが確認のために用いる定型句です。

操縦権を持っている人が

"I have control"

と宣言すれば、それに対しもう一人は

"You have control"

と返答します。

機械上は、メイン席、コ・パイ席の操縦桿はどちらも同じ動きをします。片方が操縦桿から手を離しても操縦している側と全く同じ動きをします。でもオートパイロット以外の場面では基本的にはメインもコ・パイも操縦桿を握ります。

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「同じ動きをするなら非効率で意味ないじゃん」

と思った人はある意味正しいとも思います。でも万が一、片方が体調不良で倒れたら、操縦桿が故障したら、そう考えると安全策として二人とも操縦桿を握るのが最適です。

ただし、どちらが操縦をしているのかを明確にするために

"I have control"
"You have control"

と互いに声をだします。

自衛隊時代に何度か安全教育関連資料で見たこと内容で、業務が忙しいのか休日のことを考えていてか、パイロットとコ・パイ間でたまにどちらが操縦を担っているか分からなくなるそうです。そうなった時、すぐに確認のため唱えることがあり、結果として事故を回避できた事例もあるとの内容でした。

話は最近始めたアルバイトに変わります。

詳しくは特定されるので書きませんが、アルバイトと準社員合わせて5〜6人程度が同じ業務を同時にやっています。私は短期のアルバイトなので基本指示待ちですが、たまに指示をする準社員で同じ業務でも人によって全く違う指示をすることがあります。準社員間で誰が場をコントロールするのか明確になっていないことが原因だろうなとすぐ気づきました。

さすが2回目からは、

「〇〇さんと△△さんとで指示が違うのでお互いで指示を統一してください。バラバラの指示だと業務処理に困るし場合によっては損害に繋がります」

この意見を言った後で良い解決策は無いもんかな、と考えた時に頭に浮かんだのが、

“I have control”

“You have control”

自分が主導権を持っているのか、それとも相手か。お互いが声を出して確認するだけでミスが減らせます。

確認をとっていないために、お互い相手がやっているものと勘違いして時間が経過し、大きなミスにつながる場面を自衛隊時代に後輩間、同僚間で何度も見かけました。

その度に

"I have control"、"You have control"だよ。間抜けな様だけどとても大事なことだよ。

と言いました。

ただ、日常業務に”Control”を入れるとなんだか仰々しいのと短時間で伝わることを考慮して省くのが良いと感じます。

だから

I have

You have

なんで英語なの?だるいなどと文句じみたことを言う後輩たちもいましたが、

「パイロットが使ってる」

の一言で素直に受け入れてくれました。パイロットは基本幹部自衛官であり、航空学生は倍率20倍以上の入隊試験をくぐり抜け、さらに厳しい通常訓練・飛行訓練を経て6年後にようやく操縦士の資格を得ています。そのパイロットが使っていると言えば、意味がある言葉だと理解できるからだと思います。

自衛隊勤務時代のパイロットとのやりとりを元に身についた仕事のやり方です

以上です。