不思議に思ったことがあるサーファーさんはいるかと思いますが、ニュースやネットで何気なく見ている波予想の波高がどうやって決まっているか、そしてサーフィンに活かせる知識となるような解説をします。
波高の話/有義波高の解説
波情報で「波高1m」といったら、おおよそ腰腹程度のサイズの波となりますが、実際のセットは胸ぐらいあったりします。
「1mって聞いてたのに、結構サイズあるじゃん!」
と初心者の時は特に驚いたことがありませんか?
なぜかと言うと有義波高と定義される波の高さが採用されていることがあります。
有義波高とは観測された100個の波を、大きい方から数えて1/3の波を平均した波の高さとなっています。
わかりやすい図を気象庁HPから引用しています。

図を見ると分かる通り、有義波高として決まった高さの波より大きな波が観測されています。
気象庁の有義波高の解説にも書いては有ますが、実際は有義波高より1.5倍程度の大きさな波が入ってくることもあります。
これが「1mって聞いたのに、結構サイズあるじゃん!」になります。そしてセットの波だったりします。
「サイズは有るけど、波数多くないし、良いセット乗りたいけど競争率高そう」
中級者以上のサーファーさんでもこう思った経験は多いのではないでしょうか?
次は有義波高より大きな波がいつ入るのかについて考えてみましょう。
まずは上記の説明通り100個に1個は大きな波が入るので、その前提で
仮に1mの有義波高の周期が10秒とした場合(太平洋側ではよくある事例)
10秒×100(波)=1000秒=16.6666…
となり、おおよそ17分に1回程度は1.5mの波が入ってくることになります。
1.5mと言えば大体、胸肩サイズとなります。
もちろん周期はさまざまで8秒だったり12秒だったりするので必ずしも17分とは限りません。
そして1000個に1個の波は2倍近い波が入ることもわかっています。
2mと言えばほとんどの人にとってはオーバーヘッドとなり得ます。
ただし1000個なら上記の計算のさらに10倍の時間がかかると言うことなので160分=2時間40分となります。
3時間近くサーフィンをしてようやく1回くるかどうかの波はさすがに乗れるまで待てるかと言われたら、どうでしょう。
極端な話になってしまいましたが、有義波高より大きな波は少なくとも、100個の波のうち33個の半分の16.5個≒17程度はある言えます。
時間で置き換えると大体8〜9分ごとにそれなりに大きな波が来るとなります。
ただ、実際には波の周期、地形、海底の状態、潮汐、沖を航行する船舶の曳き波など様ざな要因でサイズが変わります。
場合によっては何倍もの波が来る可能性もあります。
しかし時間計算が面倒くさいと思うなら、防水腕時計をサーフィン時につけて入ることをお勧めします。

私がつけているのはSEIKOのダイバーウォッチですが、重たいのでお勧めしませんw
軽くて気楽でそこまで高価ではないG-SHOCKの中でも、比較的時計の部分が薄いタイプをお勧めします。
理由は、パドル時の抵抗にならないことです。G- SHOCKでもゴツいタイプは抵抗になってしまいます。
また、意外によく聞くのは海上がり後の着替えた際に、置いた場所を忘れて紛失してしまうことです。
海から離れて結構な時間が経ってから気づいても手遅れとなります。かく言う私も1個G-SHOCKを忘れて無くしました…
なので余り高くないものをお勧めします。
話はそれましたが、時計を見ながらセットの波が入って来た時間と、その次のセットの波の時間の間隔を測ってみます。
流石に一回の計測では、はっきりしないし海のコンディション次第で変わっていくので何回か時間を見ておかなければなりませんが。
おおよそのセット間隔が分かれば、がむしゃらに波を追いかけて疲れることなく、効率よくセットに乗れるようになるります。
もし大会で勝ちたいと考えているサーファーなら、セット間の時間を把握するのは勝利への大きなアドバンテージになりうるでしょう。
付け加えておくと
周期が長いほど、ブレイクする波は大きくパワフルになります。
太平洋側では周期11秒以上、日本海側なら周期7秒以上がその目安です。
もし高さ1mといっても周期が上記の値を超えるなら、中級者以上のサーファーさんは楽しめる波と判断できます。
以上です。では良い波に乗れますように!