デブリフィーング(Debriefing)という英語起源の言葉を聞き慣れないと思いますが、端的にいうと任務終了後速やかに行われる結果・成果の報告及び情報共有となります。
目次
ブリーフィングのおさらい
ブリーフィングは、起源は軍事用語と言われていますが、事前の打ち合わせで計画概要の説明、人・物の状況説明、情報のすり合わせと共有な感じで会議と捉えている方も多いとは思います。
加えて少人数、短時間の立ち話もブリーフィング(もとの意味は「短い」)と言えます。
ブリーフィング(Briefing)は聞いたことのある方は少なくないと感じますし、たまに聞くので、日本の一般ビジネス社会でも一部には浸透していると思います。
デブリーフィングを行う意味と効果
デブリーフィングは、任務や業務の終了後に行われると言うことで、ブリーフィングとは対称的な意味となります。
任務の全てが終わった後だと重要視されない印象を受けますが、結果を踏まえて後の戦略・戦術の検討をしたり、危険事象を反省して再発防止を考えるきっかけを速やかに行えるようにします。
また現場で起きている最新の状況を、後方でも情報共有するためにも重要です。
ホウレンソウとは異なるもの
「それってビジネスの報連相じゃね?」
と思う方もいるかも知れません。
言葉のイメージとして報連相は、自分の働く部署の直属の上司に対して行うものと感じます。
ところがデブリーフィングの対象は、もっと広く社長や業務の長、関係する部下を含む同僚、他部署、もちろん場合によっては取引相手も対象となります。
これは近年注目されているOODA(ウーダ)ループ(下記のブログ「仕事のやり方がPDCAサイクルからOODAループに変わって行く」に詳しく書いています)の観測と情勢判断の要素に当たります。
仕事のやり方がPDCAサイクルからOODAループへ変わって行く
日本語で当てはまるとしたら反省会が近いかなとも思いますが、お酒を飲みながらだと反省する気はなく楽しく飲もうよとなりがちです。しかも反省にならないどころか欠席している人には情報共有になってないことも多々見られます。
反省なければ次への戦略を立案することは難しくなります。また危険な事象は些細な事なので時間が経てば記憶から薄れていきます。最新情報の更新は早ければ早いほど有益となります。
また心理学用語として、災害時やに体験したショックなことを誰かに話すことで、心理的な負担を緩和する効果させる心のケアテクニックを指すようです。
デブリーフィングという言葉が日本語で浸透してないのはPCの文字変換でも分かります。「でぶりーふぃんぐ」と入力して変換すると「でブリーフィング」と一発変換されません。
ミリタリーにおけるデブリーフィング
私がブリーフィング・デブリーフィングに慣れているのは、海上自衛隊の航空基地勤務をしていた時に航空機のフライト前後でよく聞いていたからです。
ブリーフィングは会議形式でフライト計画の説明があり、その中に飛行場の気象概況、飛行経路、着陸予定地の気象・予報も説明にありますから気象関係者もおろそかにできません。
デブリーフィングでは会議の形をとらずパイロット(大体は副操縦士のお仕事)が気象室に来てフライト中の雲の形や高度、降水、落雷、着氷、乱気流等の有無も情報提供をしてくれます。私自身にはとても参考になる情報が多く気象観測技術の向上につながりました。
知人とエースコンバット7というゲームの話題になった時、ふとデブリーフィングって聞いたことあるか尋ねたところ聞いたことないと返事があったので書いてみました。
以上です。