海上自衛隊の護衛艦の中東派遣について解説/2009年から続く海賊対処行動

はじめに簡潔に箇条書きすると

  • ホルムズ海峡の安全確保は中東諸国にとっても利益確保として重要
  • 2009年から行われている海賊対処行動の延長
  • 日本に原油を運ぶタンカーの安全確保のため相手は海賊(正規軍ではなくテロリスト以下の連中って感じ)
  • 今回の派遣はホルムズ海峡よりさらに安全な地域

そもそもはホルムズ海峡における海賊行為の蔓延により日本だけでなく石油を運ぶタンカー、様々な機械部品等を運ぶ貨物船等も襲われ世界の企業が困っていると言う情報をもとに派遣をする決定に至りました。

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私は海賊対処派遣に参加はしていませんが、実際に派遣された護衛艦の乗組員から聞いたのは

海賊の小型船に狙われた貨物船やタンカーから救助要請がきて、護衛艦が救助に向かうと大体の海賊は逃げる。

とのことでした。

これは海賊に対し他国の軍艦が容赦ない対処をしているので、海自だとしても見た目は軍艦であり、学習しない海賊は「ヤベー事になるからさっさと逃げよー」となるからでしょう

海賊にとっては自分の命が大事なので、そこがテロリストと違うところでしょう。

出典:防衛省「報道資料

上のスクショの通り10年以上前から実施されている海賊対処行動であり、上記のとおり隊員の危険が発生してもいないのですが、2019年6月に日本関係船舶が被害を受けた事で、あくまで調査と研究目的のためとなり2019年の派遣につながっています。

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また、安倍首相や河野防衛大臣はイランを含むペルシャ湾の沿岸国に理解を求めていますし中東諸国からも受け入れられています。

中東の石油産出国からすれば、銭を稼ぐためにも石油が売れなければ話になりません。自衛隊の中東派遣はWin-Winで成り立っています。

繰り返しになりますが、あくまで調査・研究目的の中東派遣であって、中東のどこかの国に対して圧力をかけるわけではありません。

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仮に海自の中東派遣がなくなり、日本に石油が入ってくる量が大幅に減少すれば電気代がアホみたいに値上がりするだけでなく衣服、日用品などありとあらゆるものが値上がりし貧しい家庭は危機的状況に陥るでしょう。

以上です。