時給の低さは数センチの隙間を意識できるか

昨年末は短期で早朝アルバイトやってみたんですが、その時に感じたことを書いていきたいと思います。

詳しい業種や内容は伏せますが、簡単にいうと整理整頓みたいなものです。

上下二つに別れたストック用の棚に商品を置く簡単な仕事です。棚全体の高さは2m強で上下の区切りとなる棚板の位置は高さ1.2mほど、奥行きは70cmぐらいでしょうか。それがいくつかジャンルごとの棚に分かれています。長期契約者の先輩さんに言われた通りにその場所に商品を置いていきます。

一緒にアルバイトを始めたのは20代前半と50代後半のどちらも男性です。

先輩さんに持って行ってと指示をされて運ぶ棚には、すでに前日に置かれた商品があります。乱雑とも思える適当な置き方です。私以外のアルバイトは空いているスペースに、これまた適当に置いていきます。商品は小さいものは漫画の単行本程度、大きなものは10kg米袋ぐらいで重さも数100gのものから10kg以上のものまで。

一つの棚に数十個は載せることになります。当然適当に置いていればスペースはなくなってきます。ただ私以外の人は商品を置いた後にしっかり商品同士の隙間を詰めようとしません。1個の商品の両サイドにそれぞれ数センチの隙間があります。商品の数が10個にもなると当然数十センチの空間が生まれているのですがそれを意識することが他の人にはないようです。

適当に置いて何個か運ぶとスペースがなくなっています。そこで初めて商品の整理整頓を行うようでしたが、片手には荷物を持ったままで、空いたもう片方の手で商品を並び替えています。効率の悪さは歴然です。しかもさらに不思議なのは下の棚はガラ空き状態なのに無理やり上の棚に重いものも積もうとしているところです。

休憩時になぜ下の棚を活用しないのか質問すると

「先輩さんに下の棚はなるべく使わないように言われた」

私には一度も言われていない指示でした。

私は自衛隊で整理整頓について指導をされていたので、スペースの活用やら安全面についての経験があります。しかし意識して仕事や生活をしたことない人ならどんなものも取りあえず下の棚から置いていくんじゃないでしょうか。それが短期のアルバイトで力のない、今回はいませんでしたが背がそれほど高くない女性がやる場合なら尚更。

自衛隊時代の安全留意事項では、棚等に格納する際は重量物はできるだけ低い位置となるようにと指導されます。特に艦艇では波による動揺で重量物が降ってくることの危険度が高まります。ましてや作業中に両手が塞がる時点で危険性は増します。

他にいくつも合理性がないことが多く非効率的な勤務体制が常態化されていることはありました。でも思ったのが

’’数センチの隙間を意識しなくて良いのが時給850円の仕事’’

という結論です。それに文句を言うなり改善したければ正社員採用の応募に申し込めば良いだけだなと思いました。

以上です。