風の読み方

今回は気象における地上の風向風速を雲の動きから観測する話です

普段の風について知りたいと思うならテレビやネットで得られる天気予報で十分なわけですが、実際、風向風速は変化し続ける事が多いので、私は参考程度でしか見ていません。

風の種類はいくつかあります。例えば下記の通り。

  • 海陸風(小規模な温度差による風)
  • 季節風(地球規模な温度差による風)
  • 気圧差による風(気象では傾度風)
  • 地形の影響を受ける風(季節的な要因で発生)

などがあります。それぞれを軽く解説します。

海陸風

日中と夜間における海と陸地の温度差変化によって発生する1日程度の周期としてみられる風です。

晴れた日が続く場合、昼間は海から陸地に向かって、夜間は陸地から海に向かって吹く風です。サーファーだけでなく釣りやマリンスポーツをする人には知っておきたい風だと思います。

季節風

日本の場合、ユーラシア大陸と太平洋による温度差の影響を受け、夏なら南西の風、冬なら北西の風が吹きやすくなります。(細かく見ていくと風向は若干、変動します)季節ごとの変化なので目安としてはおおよそ3ヶ月と言えなくもないですが、実際は1ヶ月半〜2ヶ月程度の変化とは考えます。

気圧差による風

気象の専門用語で「傾度風」と表現することもあります。気圧の高いところから低いところに向かって吹くかぜです。地球の表面付近において風は気圧の最も高いところから、最も低いところに最短距離で空気が向かっていくわけでなく、北半球であれば角度にして30〜45°ほど右にずれます。ただし台風や冬に日本列島付近に見られる西高東低の気圧配置など気圧差が大きいほど右にずれる角度は45°以上になります。

地形の影響を受ける風

日本では「おろし」「だし」と地名の後につく風が見られます。風の要因自体は先にあげた温度差だったり気圧差だったり季節変化によるものですが、地形の関係である特定の風向(と性質)を持って吹く風を表現する場合が多いようです。また都市部のビルなどの建築物による風向の変化も地形によるものと言えるかも。

例:六甲おろし、肱川だし、こがらし、ビル風

大体は季節的変化により発生する場合が多いので、季節の変わり目の目安として見られます。

サクッと風の種類について触れましたが、本題の風向風速の読み方の解説をここからやっていきますね。

空を見る

風の話ですが、初めは空を見ます。昼夜関係ありません。

もこもこした雲(積雲)があるかないか。

雲がなければ、ほぼ海陸風の変化をするとみて間違い無いでしょう。

積雲があれば、雲の移動方向が大体日中の風向きを示します。当然速く動いているなら、風は強く吹くと考えられます。

風向きが大きく変化するのは大体午前9時前後と見られます。

朝方は雲の移動方向と風向は違っている場合が多くあります。これは雲があるけど地表面に近いところ(高度1000m以下)では海陸風が発生している場合や地面の温度差によるもの、地形の影響が気圧差による傾度風の効果を上回る場合があるからです。

なぜ日中になってから雲の動きと同じとなるかというと、端的にいうと地表面(海の上も含みます)には物理学でいう「摩擦」が発生しているためになります。

地表面の摩擦の話になると複雑になりますので省きます。詳しく知りたい方は専門書を読むことをお勧めします。ただし理解にはかなりの時間がかかることを覚悟してください。

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風向風速を目視で判断する方法は他にもあります。例えば滑走路が5km以内にある空港近くの土地なら見られると思いますが、飛行機の離着陸の向きが向かい風になっています。日本のほとんどの空港は海沿いにあるので特にサーファーや海釣りをされる方は参考にできるかもしれません。

観測の現場では風向風速計をもちろん使用しますが、予報をする場合は、ウインドプロファイラと言われる高度別の大気の流れを観測している計測機のデータ、飛んでいるパイロットからの連絡なども活用します。

洗濯を外に干す際の活用になる程度なら雲の動きを見るだけで十分かと思います。ただし雨についてはしっかり天気予報を確認しましょう。

以上です。