運動前のストレッチはしない方が良いかも、な話/古い常識をアップデートしましょう/学術論文から解説

「ストレッチは必要でしょ!怪我防止になるしパフォーマンスも上がる!」

サーフィンを含めた運動や筋トレ前にストレッチを行う人は多いと思いますが、近年のスポーツ界では、入念なストレッチは間違いと捉えられ、効果がないとして推奨しない傾向にあります

ところが、海に入る直前に入念なストレッチをサーファーが未だ多く見られますし、たまたまネットで見かけたスポーツ系ブログにも最近書かれた内容で運動前にストレッチを推奨する記事が見られ、自分が以前見かけた論文とは違うものがあるのかと思いました。

改めて入念なストレッチが筋力パフォーマンスを低下させるかもしれない『2014年基礎理学療法研究会の市橋則亜明氏が「ストレッチングのエビデンス*」』(元のリンクはこちら)を読み返しました。

ストレッチによってパフォーマンスが落ちるケース

まず結論から書くと、運動前の一箇所につき45秒以上のストレッチは筋力を低下させるとが記述されています。

ストレッチングの持続時間を比較す ると,ひとつの筋群に対するストレッチング時間が 90 秒を超えると,それ以下と比較して筋力の低下があきらかとなると報告されている 

引用:2014年基礎理学療法研究会・市橋則亜明氏発表「ストレッチングのエビデンス*」より抜粋
引用:2014年基礎理学療法研究会・市橋則亜明氏発表「ストレッチングのエビデンス*」より

上のグラフから考えると、筋力が4〜6%程度の低下は、サーフィンや高重量を扱う筋トレ種目など大きな負荷が加わるスポーツでは影響が出ることが分かります。

この発表を覆す論文は2020年2月現在、私は見つけることができませんでした。

ダイナミック・ストレッチをしましょう

反対に、どんなストレッチ種目なら良いか気になって発表文を読み進めると、ダイナミックストレッチという言葉が出てきます。

ダイナミック・ストレッチとは

ダイナミックストレッチとは伸ばしたい筋肉・腱とは反対にある筋肉に力を入れて収縮させることです。端的にいうと筋トレです。

例えの筋トレとして、腕の力こぶを象徴する上腕二頭筋をストレッチさせるなら、裏側に当たる二の腕部分の上腕三頭筋に力を入れて収縮させるメニューと考えられます。

ダイナミックストレッチは運動前のウォームアップで筋肉を動かして温めると解釈しても良さそうです。

私はここ10年近く、入念なストレッチは運動前にはしないで、サーフィンならジャンプ系、ジムでの筋トレ時はスクワットや体幹を刺激する種目を軽くやっていますが、実感として体が硬い・重いといった事はなく、運動パフォーマンスが落ちていない感覚はあります。

ただし、ストレッチによって怪我のリスクが上がる事はない点も発表文の中で触れられています。

より楽しくサーフィンするためにもダイナミックストレッチが良いというのを改めて認識できました。

ダイナミック・ストレッチとも言えるサーフィン上達の筋トレについては以下のブログ記事で紹介していますので興味を持たれた方は是非読んで見てください。

【道具いらず】サーフィンの上達を目指す人向けの筋力トレーニング

以上です。