サーフボードの選択/波の大きさが胸以上の場合は浮力少なめ長めのボードで楽しむ

とタイトルを書いておきながら、いきなり小波ボードの話から入ります。

小波用ボードが大きな波に向かない理由

浮力がありすぎる

腹以下の小波の場合に活躍するボードのポイントを2点

・浮力のある(体重の50%弱程度)

・短いボード(身長と同じか1〜3インチ=2.5〜10センチ弱短いのが目安)

テイクオフが楽で早いでしょう。

しかし胸以上になるとその浮力と短さが仇になります。

ドルフィンスルーがキツくなる

ファンボードで無くても浮力が大きいボードは沈めづらく、大きな波が来るたびに押し返されやすくなります。

波に巻かれた際に体力を大きく消耗する

大きな波になればなるほど、巻かれている最中は離さないようするためボードにしがみついているだけで体力・筋力が奪われます。浮力が大きければしがみつく筋力も相当必要になります。

力が入っていることは意識していないかもしれませんが、水面から顔を出した時にかなり呼吸が荒くなっているなら相当な体力を消耗している証明です。

アウトに出ようとしても腕肩の筋肉や心肺は疲れ切っていて、せっかく沖に出てもテイクオフが上手くいきません。

テイクオフがしづらくなる

波が大きいと短時間で波の斜面が急角度になるため、波において行かれやすくなるか、強い波のパワーを、浮力に対し面積の小さなボードのボトムに受けるためテールが一気に持ち上げられパーリングするように前に吹っ飛ばされます。

ドルフィンが上手く出来ず、巻かれて体力消耗、テイクオフが上手くいかずパーリング、パーリングを恐れてアウトに出ればパドル量が増え体力消耗という悪循環が続きます。

ちなみに山陰の海は一年の8割ほどがサイズ腹以下で私が使用するのは、リブテック社製RAMP5’4というショートボード(生産終了モデル)です。小波向きで浮力は28リットルほどあります。

参考に同じリブテックでもロストとコラボした大人気小波用ボードの商品リンクを貼っておきます。


おそらくファンボードに乗っている方からするとかなり浮力が少なく思えるかもしれませんが、このボードでも胸以上の波になるとドルフィンがキツく感じます。

日本海でも2割程度は胸以上の波に乗れる日があります。そのうち半分は頭を超える波となりますが前述した小波ボードが似たような浮力で、やはりドルフィンはかなりしんどくなります。

頭以上の大きさの波になるともっと浮力が少ない同じリブテックのVERT5’8(これも、生産終了しています)の浮力が24リットルぐらいですが、こちらを使用します。

参考に2020東京オリンピックのサーフィンでも活躍したコロヘ・アンディーのシグネチャーモデル、リブテック×ロストのソードフィッシュの商品リンクを参考に貼っておきます。

おすすめするとしたら、自分の身長と同じくらいの長さを選ぶの良いと個人的には思います。


大きな波で浮力のある板でサーフィンをするには下半身の筋力が必要

浮力が大きいボードの場合、進む速度が速ければ速いほど、ボードは海面から浮き上がり、ターンする際にレールやテールが海面に沈み込まずコントロールを失いやすくなります。

これについては体重があるか脚力が強ければカバーができますがどちらにせよ相当な筋力が必要と感じます。

厚すぎるレールで沈めにくい

加えて、浮力がある板はレール自体に厚みが付いていることが多いのでよりレールを沈めづらいことも関係してきます。レールを沈められなければターンを失敗します。

浮力が小さければ筋力がそれほどなくてもレールやテールを水中に沈めることが可能です。

筋力と表現しますが、ターンの際に必要な筋肉はモモだけでなくハムストリングスと言われる脚の裏側の筋肉や背筋です。

これらの筋力が足りないと思われる人は、小波でも推進力が得られないのでパンピングを頻繁に行ったり、ボトムターンやカットバックの時に膝が伸び気味で腰が曲がって頭が前足よりさらに前に出るかガニ股気味になるようなスタイルとなります。

レベルアップの妨げになる

小波用のボードで上手に乗っているサーファーを見かけるからといって、小波用ボードだけで上達するのは非常に困難です。

エキスパートサーファーは様々なボードを、様々な波で乗っている結果として、小波用ボードでも上手に乗れているということを頭の隅に置いておきましょう。

これは近年流行っているソフトボード、スポンジボードにも同じことが言えます。

ソフトボードでそこそこ立てるようになってきたから大きな波にチャレンジしてみると全く乗れないどころか波に押し返されて沖にも出られずにショックを受けるようです。

ケガをするリスクが大きくなる

浮力のあるボードは頑丈なつくりになっていることが多く、波に巻かれた際、身体にぶつかった時に大怪我につながりやすくなります。

オーダーボードはポリウレタンフォーム等柔らかめでしなりやすいのが特徴の一つですが、すぐにクラッシュしたり折れたりしてしまいます。しかし大きな波では折れることで身体へのダメージを軽減する効果があります。

怪我は初心者のうちでも嫌なものですよね。スポーツ保険に入っておくことをおすすめします。意外と安いのでこの際加入してみましょう。

詳しくは下記のブログを参照していただければと存じます。

サーフィン中のケガやクラッシュの補償だけでなく色々あるアウトドアも含むスポーツ保険/1日単位で加入できるタイプもあります。

大きな波になるほど長めで浮力が少ないボードを選ぼう

本題の長めで浮力の少ないボードについて解説します。

ドルフィンスルーが格段に楽になる

浮力が少ないのでボードを沈めやすくなります。

ドルフィンスルーはショートボードの基本のテクニックですが、波が大きくなればなるほど重要になります。

そして多くの中級・上級サーファーでも知らない事に大きな波なるほどドルフィン時に深く沈めることが重要になってきます。

大きな波だとテイクオフが怖くなくなる

長めのボードを選ぶ理由は大きな波になると、テイクオフが速いことと波に乗っている際の安定性が増すことです。

ボードが長くなると浮力が増すんじゃね?と思われるかもしれません。

小波用ボードは短くして幅を広くし厚みを増すことで、パワーのない波でもテイクオフのしやすさ、ターンやコントロールのしやすさを訴求しています。

これが大きな波になると、短さのため波に煽られやすくなります。

例えば、軽自動車で高速道路を100kmで走ると普通車に比べタイヤが小さいことから路面の凹凸を拾いやすく、跳ねまくることに似ています。しかしタイヤが大きな普通車以上の車になると振動を吸収する仕組みもありますが凹凸を拾いにくくなります。

波の煽りを安定させるにはボードを長くすることで解決されます。

ボードのしなりも関係してきますが、しなりの感覚を実感するのは相当大きな波になっている時ぐらいかと思いますので省きます。

大きな波の時はボードの重さと浮力の少なさがよりテイクオフを安定させます。

小波ボードのように浮力があると、大きな波に押される力で波の前面に吹っ飛びますが、浮力が少ないボードだと、波に対して体とボード自体が海中に沈み込み、吹っ飛ばされることがなくなります。

これを利用することで、テイクオフの瞬間の恐怖心が和らげられ崩れる波のギリギリ瞬間にテイクオフができるようになります。

この海中に沈み込んでからのテイクオフは、個人的には波との一体感に包まれなんとも言えない快感を覚えます。

ノーズロッカーが付いているボードがよりおすすめ

ノーズロッカーというボードの中心からノーズ先端にかけての反りがありますが、大きな波ではテイクオフだけでなくターンの際にノーズロッカーがあると楽にボードを動かしやすくなります。

波が小さいと強い反りのロッカーは失速の元になりますが、大きな波でスピードがついた状態ではターンやキレのあるトップアクションのパフォーマンスを向上させます。

せっかくの頭波用のボードがロッカーを弱めにしてしまいターンのしにくいボードに仕上がっているケースをよく見かけます。

最後に、私自身は頭以上の波の時は長さ6’0、浮力は分かりませんが感覚として22リットルぐらい、薄めのショートボードを使います。

大会で勝ちたいと考えるならオーダーメイドが間違いない

大きな波で手こずるサーファーは長めでのボードを選ぶのが一番とは思いますが、そういうボードで乗りやすいとなると高価になりがちです。

大会で勝ちたいコンペティター等の競技志向が強いとか、大きめの波でも楽しみたいという方はオーダーメイドでボートを削ってもらい、持っておくと波の選択肢が増えることは間違いありません。

結論:オーダーをしよう

「オーダーするお金がない」

焦らず、筋トレで下半身の筋力をつければ小波用ボードでも頭ぐらいの波は乗りこなせるようになります。

【道具いらず】サーフィンの上達を目指す人向けの筋力トレーニング

以上です。

サーフィンを始めるのに苦労をする必要はない。でもお金はある程度必要です。

「1日有れば楽に楽しく立てるところまでやれるだろうなー」

たまたまYoutubeでサーフィンを始めたい初心者の女性の動画がおすすめで表示されたので試しに視聴しました。そして小波とはいえ荒れ気味のコンディションの中をインストラクターが教えている光景に対し思ったのが上記の感想でした。

続きを読む “サーフィンを始めるのに苦労をする必要はない。でもお金はある程度必要です。”

パドルについてロングボードやミッドレングスは肩の力を抜いて/ショーとボードとは違うテクニックを取り入れよう

「波に乗る前にパドルで疲れます。どうやったら疲れないパドルになるのでしょうか?」

DCIM\100GOPRO

「そのパドルだと疲れませんか?」

海であまり会わないけど面識のあるロングボードの人が、ショートボードのように腕を思いっきり前に伸ばしてパドルをしている姿に違和感を感じ、たまらず声をかけてしまいました。

そして、いろいろ動きを見せてもらい気になることを1点挙げます。

×腕をできるだけ前に伸ばしてパドル

ロングボードやミッドレングスなど幅や厚みがある板には向いていません。

長いボードになると、まず前に腕を伸ばしてもボード幅からショートボードと比較して手が入る位置が前に行かず、かつ板が邪魔してパドル開始時は上腕三頭筋の力しか使えません。

そしてアドバイスとして伝えたのは、

⚪︎腕を伸ばさず広背筋まで使えるパドルをしてみましょう

ショート以外の板で広背筋まで導入する状態は両腕の開きをやや広め(私の場合は頭の先を中心に120°程度)にして手先を水に入れるのが一番効率良いと考えます。

ボードの種類に関わらず水を掻く距離が長ければ長いほど推進力が得られやすいと考えるのは、上腕三頭筋(二の腕のタプタプになりやすいところ)・肩周りの筋力だけではなく広背筋まで活用することが前提になります。

パドルの際、最も力を発揮できるのは肘まで水に浸かり、かつ手首の位置が肘よりも深いところにあり、肩よりも下半身側に手のひらがある状態です。

また水から手を上げるフィニッシュの際も、上級者は広背筋の筋力も導入し手のひらにスナップを利かせることができます。

このことにより推進力を得ることができますが、ショート以外ではボード幅が邪魔をして一番後ろまで水を掻くと同様に上腕と肩の筋力だけしか使えないので推進力が得られ難くなります。場合によっては腕が抵抗になっている可能性もあります。

パドルをする距離がショートより短くなって推進力が得られないのは、パドルだけの物理としては正しい考え方です。

しかし浮力のあるロングボードやミッドレングスならば海に沈んでいる体の面積がショートより少なく水の抵抗が小さいため、比較的軽いパドルで十分な推進力を得られ前に進むスピードがつきます。

ショートボードは、特にひざ下からつま先にかけて水に浸かってしまい身体の形状から水の抵抗が発生しやすくなっています。

ショートボードの上級者はこの抵抗を少なくするためテイクオフの最初だけバタ足するように足を空中に出している場合もあります。

肘でパドルをするイメージで

ロングボードやファンボードのパドルは肘あたりに力を集中させるイメージでやってみてください。手のひらで水を掻こうとするのではなく手先指先は脱力した状態の方がより水をキャッチしやすくなります。

パドル向けのトレーニング

広背筋を鍛えるなら懸垂、ローイング、ラットプルダウンがおすすめです。

懸垂は肩幅よりやや広めにバーを握ります。このとき親指をしっかり握りこむ必要はありません。

引用:Sho Fitness『【筋トレ】背中を鍛える懸垂のやり方【広背筋】』

体を引き上げる際は広背筋を収縮させ肩甲骨を寄せることと胸をバーにつけることをイメージするのがより効果的です。

腕を曲げることはそこまで重要ではありません。ぶら下がることができる鉄棒より、公園や学校にある足が地面に着くような斜め懸垂ができる低い鉄棒の方が効果が大きいのですが、独学でしっかり広背筋に効かせるの意外と難しいと思います。

ジムに行ける方ならローイングとラットプルダウンがおすすめです

ローイングについてはベントオーバーロウという種目になりますが下記の動画がおすすめです。

引用:Sho Fitness『背中を鍛えるベントオーバーロウのやり方【筋トレ】』
引用:Sho Fitness『背中を鍛えるラットプルダウンのやり方[筋トレ]』

余談

海水が冷たくなる時期になるとフルスーツや地域によってはグローブをつけることになります。

そうなるとパドルの負荷が増すので夏場のようなパドルをするとすぐに疲れたり人によっては肩を痛めたりします。

逆に考えるとグローブやセミドライでパドルをする面積が広がったことによってある程度力を抜いてパドルを行なっても推進力は得られやすくなっています。

私自身は秋から春までの季節は、手で水をキャッチするのではなく肘でパドルをするイメージに切り替えています

ソフトボードのミッドレングスは浮力があり特にリラックスしたパドルには最適です。

コストコではあのレジェンドサーファーのジェリー・ロペスのソフトボードモデルが販売されました。しかも手に入れやすい金額で。下のリンクから参考にしてみてください

ジェリーロペス スポンジボード 8ft Gerry Lopez サーフボード ソフトボード 8フィート フィン&コード付き MID length

ジェリー・ロペスはサーフィンの神さまと言われるぐらいですが、そのリラックススタイルはロングボーダーには憧れの存在です。

道具が必要ないサーフィン向けのトレーニングも紹介しています。サーフィンの向上を目指している方は是非参考にしてみてください。

【道具いらず】サーフィンの上達を目指す人向けの効果的な筋力トレーニング

以上です。