今の仕事を辞めたいけど、資格の勉強をする時間がない、次にやりたいことが特にない、でもアルバイトでしのぐのも安い給料で働くのも嫌だ。転職、再就職に有利な資格もない。
そんな人におすすめしたいのが職業訓練給付金制度を利用した職業訓練校・ポリテクセンターでのトレーニングです。
目次
職業訓練校・ポリテクセンターとは
全国の主要都市にある施設で「職業能力開発センター」「ポリテクセンター」などと呼ばれ失業中で再就職を考えている人向けに講義は無料(テキスト代他使用する物はいくつか有料)で再就職に役立つ技能を身につける場所です。
細かく言えば国(厚生労働省)や自治体がサポートしているのは職業訓練校だけでなく大学や専門学校などに協力してもらう民間委託と呼ばれるものもあります。
東京都はこちらのPDFを参照してもらえたらと思います。(https://www.hataraku.metro.tokyo.lg.jp/kyushokusha-kunren/school/nyukoannai2021-2.pdf)
地域の職業訓練校によりますが建築や電気工事など昭和の時代からあるもの以外にCAD、プログラミング、WebデザインなどIT系の学習ができるカリキュラムを組んでいるところもあるようです。
入校するには審査があります
審査は筆記試験と面接があります。
筆記試験は中学卒業程度の学力と適性検査です。そこまで難しいものではないとは思います。
面接ではやる気や就職意欲があるかを重視する質問が主体となっているようです。
目的が暇つぶしや道楽目的では、職業訓練校の意義と合わないので入校できないでしょう。
では具体的な理由を挙げると
- 自分の興味のある分野での技術習得が目的
- 確実にスキルアップ
- 自分の興味のある分野での就職活動をする予定、または就活中
- 訓練終了後は就職する意思がある
- 訓練中でも希望の業種の就職ができるなら、すぐに働く
といった具合に「働くこと」が前提となります。
人によっては、アルバイトをしながら通う人もいます。
入校のメリット
国家資格取得に必要な知識と技能の教育が受けられる
職業訓練校であれば実業高校で学べるレベルの技術系教育が受けられ、最終的に国家資格を取得できるようになるまで知識と技能を得られます。職業訓練短期大学校や職業訓練大学校になればそれぞれ短期大学卒、専門学校卒及び大卒程度となります。
履歴書への記載
国家資格を取れたら履歴書の資格欄に堂々と書けることから再就職でかなり役立ちます。
今がチャンス!求職者支援制度でお金をもらいながら通える
2021年10月1日では訓練にお金がなくて通えないという人のために「職業訓練給付金」「失業給付金」など様々な支援制度があります。
ほとんどの方は仕事を辞めて再就職のための準備として通うことになるかなとは思いますが、この場合雇用保険(失業手当)を貰いながら通う事ができます。
自営業でない方で毎月の安定した収入がない方でも職業訓練給付金と言って月10万円程度貰いながら教育を受けられる制度があります。
さらに交通手当も別途支給される場合もありますから詳しくは近傍のハローワークで確認してみましょう。
参考に厚生労働省が実施している教育訓練給付制度ページのリンクを以下に貼っておきます。
再度就職の時に職歴・学歴として記載できる
職歴・学歴ステータスがそれなりに高くなり、職業訓練短期大学校なら例えば専門学校卒以上のところにも応募できるようになります。同様に職業訓練大学校であれば学士を取得することになりますので大卒として学歴に記載できます。
より多く、高待遇の求職者情報が手に入れられる
ハローワークや直接企業が行っている求職者情報、採用情報がネットで見られる時代ですが、それはどんな人でも見ることができます。
反面、採用側としては素行不良やすぐにバックれる人物の応募に気を遣うことになり、従ってそれなりに賃金の高い企業は採用条件のハードルが高めに設定されてたりします。
ところが職業訓練校に通っているとなると、社会的なステータスが保証された人物として扱われるためか比較的賃金の高い求職情報にアクセスできるようになったり、職業訓練校によっては就職アドバイスを行う専門の職員がいて、自分のスキルに見合った就職先の紹介をしてくれたりします。自治体の臨時採用などの情報も頻繁に手に入ります。
デメリット
ほぼないと言えますが、強いて言えば、遅刻や休みを何度も繰り返すと退校、退所処分になります。失業保険手当、職業訓練給付金を受給している場合は給付金返還が生じる場合があります。
当然と言えば当然ですが、真面目に教育を受ける事が前提です。
しかし各種給付金を貰って通うのは再就職をすることが前提ですので無職のままだったり自営業でやり通すの難しくなることを念頭に通うかどうかは考えてみてください。
小さなお子さんのいるご家庭なら子どもの送迎だったり、急な熱や風邪で遅刻する事も少なくないでしょう。
その場合は証明する書類を医療機関等から発行してもらい訓練校に提出すれば基本的には処分の対象とならずに済みます。
お金を貰いながらの教育は気が引ける?
それまで働いていた方なら所得税、住民税、学生経験しかない方でも消費税などの税金を義務として国や住んでいる自治体に納めています。
あなたの納めた税金で職業訓練校やハローワークなどが運用されています。
言うなれば保険にお金を払っていたのでそれを返してもらう時が来たと言えます。遠慮なく受け取りましょう。
他にもこんな人にはおすすめ
高校、大学を卒業したけど低い給与の契約社員の就職先しか見つけられない。
とりあえずなんでも良いから収入を上げて生活環境を向上させるために国家資格をとりたい
定年退職したが収入がある程度必要な家計状況
スキルアップは独学より講習、セミナーを受けるのが一番です。怪しい情報素材のセミナーではなく、手堅い国家資格につながる国や自治体の職業訓練カリキュラムを活用しましょう。
職業訓練校で学ぶことも立派な実績作り・キャリア形成といえます。そういった実績を積み重ねることで夢や目標に繋がることに触れたブログ記事のリンクを下記に貼っておきますので良かったら参考にしてみてください。
夢や目標を叶える数学的発想(積分法)/大きな目標のために小さな目標を積み重ねていこう
以上です。
2023年1月27日追記
第二種電気工事士の最終合格ができました。
筆記試験は1回目で技能試験は2回目での合格となりました。独学で合格できたかと言われると私にとっては独学は、電気工事とは関わりない仕事で働きながらだとかなりハードルが高かったと考えます。
政府も学び直し(リスキリング)を推奨しており、今後は資格取得に手厚い補助が追加されるかもしれません。
既に47歳を超えましたが第二種電気工事士を取得してから就職した企業では、臨時雇用で働いていたところの給与より8万円近く月収が上がりました。