公の文書ってそう簡単には偽造・改ざんできない

自衛官時代に行政文書管理について毎年数回は研修のような形で会議室でスライドを見ながらだったり、回覧文書で回ってきたりと管理徹底を教育されました。

一般企業に勤めたことはないのでどのような文書管理になっているかは知りませんが、作成する文書はいわゆるカガミという作成者や各責任者が印鑑を押す欄と起案目的・内容を書いた文書、公なる文面の原案となる文書をまとめてスタンプラリーのように該当する上司なり関係者なりのところに行って説明し、指導・修正を受けて最後の責任者の印鑑が押されたのち、決裁文書は修正が入った原案とカガミを該当する管理カテゴリごとに保存します。この際、一連の番号がその文書に付与されます。他のセクションや省庁に送付する場合は、送付先等を記録する簿冊もあります。

関係職員であれば誰でも閲覧ができるように一箇所に保管してあるのが基本となります。但し機密性の高いものは別です。

それでは修正の必要が出てきて何かしら書き換えすることになったらどうなるか。

他省庁に送付する前は修正箇所に自分の印を押して修正の責任が自分にあることを明確にさせて、再度スタンプラリーの開始です。これなら一連番号を付与する前なので大事になりません。

では他セクションに送付した後ならどうなるか。

決裁を受けた文書の修正を通知する文書を作成して該当する場所に発送します。当然また違う一連番号が付与されるので修正の通知も記録として残し管理されることとなります。

一連番号が重複する2つの違う文書の存在は最終的には発送記録を簿冊に書く段階で気づきます。なので他セクションに同じ一連番号で違う文書が行くとしたら発送記録の漏れとも考えられます。

細かい事はもう忘れましたがこんな感じです。基本は何処の省庁も同じです。

公文書たる行政文書の改ざんは立派な犯罪となります。

そもそもや国や地方の機関が何かしらやろうとすると税金を使うことになるので誰が見ても分かりやすい経緯を含めた根拠など詳細な記録を作っておく方が良いと思います。お金の流れを明確にしておくのと同じ感覚です。

以上です。