「でかい波に乗りてぇー」
いきなり小波の話から入りますが、山陰の海は一年の8割ほどがサイズ腹以下の波で私が使用するのは、リブテック社製RAMP5’4というショートボード(生産終了モデル)です。小波向きで浮力は28リットルほどあります。
腹以下の小波の場合、浮力のある(体重の50%弱程度)短いボード(身長と同じか1〜3インチ=2.5〜10センチ弱短いのが目安)は確かにテイクオフが楽で早いですが、胸以上になるとその浮力が仇になります。
しかし日本海でも2割程度は胸以上の波に乗れる日があります。そのうち半分は頭を超える波となります。
波が大きいと短時間で波の斜面が急角度になるため、波において行かれやすくなるか、強い波のパワーを、浮力に対し小さなボードのボトムに受けるためテールが一気に持ち上げられパーリングするように前に吹っ飛ばされます。

そしてテイクオフ後でも浮力は大きく関係してきます。
浮力が大きいボードの場合、進む速度が速ければ速いほど、ボードは海面から浮き上がり、ターンする際にレールやテールが海面に沈み込まずコントロールを失いやすくなります。
これについては体重があるか脚力が強ければカバーができますがどちらにせよ相当な筋力が必要と感じます。
加えて、浮力にある板はレール自体に厚みが付いていることが多いのでよりレールを沈めづらいことも関係してきます。
浮力が小さければ筋力がそれほどなくてもレールやテールを水中に沈めることが可能です。
筋力と表現しますが、ターンの際に必要な筋肉はモモだけでなくハムストリングスと言われる脚の裏側の筋肉や背筋です。
これらの筋力が足りないと思われる人は、小波でも推進力が得られないのでパンピングを頻繁に行ったり、ボトムターンやカットバックの時に膝が伸び気味で腰が曲がって頭が前足よりさらに前に出るかガニ股気味になるようなスタイルとなります。
長めのボードを選ぶ理由は大きな波になると、テイクオフが速いことと波に乗っている際の安定性が増すことです。
ボードのしなりも関係してきますが、しなりの感覚を実感するのは相当大きな波になっている時ぐらいかと思いますので省きます。
最後に、私自身は頭以上の波の時は長さ6’0、浮力は分かりませんが感覚として22リットルぐらい、薄めのショートボードを使います。
大きな波で手こずるサーファーは長めでのボードを選ぶのが一番とは思いますが、そういうボードは高価になりがちです。コンペティター等の競技志向が強いとか、大きめの波でも楽しみたいという方は持っておくと波の選択肢が増えることは間違いありません。
以上です。