サーフィン的海陸風の話

「これから風って北東になるんだよね?」

朝一の波乗りが終わって上がってくると知り合いのサーファー同士の会話でよく聞かれます。

天気が晴れている場合だと、日の出から概ね4時間後に海から陸に向けて風が吹き始め、だいたい14時〜15時ぐらいをピークに夕方には風が弱周ります。

さらに時間を追うと夕方から翌日の明け方までは陸から海に向けて弱い風が吹きます。

これらの海陸風は、日中に太陽の日差しが陸地を温めるため内陸で上昇気流が発生することに起因し、陸地上空に逃げてしまう空気を補うために海から陸地に向けて空気が流れ込む現象です。夜間はだいたい海水温の方が高いため逆の流れとなります。

詳しくは比容、比熱など気象学や熱力学といった話になりますので興味が出た方はご自分で調べてみましょう。

山陰他、日本海側では概ね南側が陸地にあたるため、晴れの日であれば、だいたい北寄りの風が吹くことになります。

太平洋側であればだいたい海が南側にあり陸地のある北側に向かって風が吹きます。ただし、房総半島のように半島の場合はより陸地の面積が大きく日差しを多く受ける東京以北の影響を受けるため南西風になりがちです。

房総半島の東向きの海岸では、海陸風に限りませんが南西風により、海の表面の水は沖に流されるため、海底から水温20℃かそれ以下の冷たい水が湧き上がってきます。このため夏場でも場合によってはフルスーツ(手首足首まで覆うウエットスーツ)がないと体が冷えてサーフィンどころではない場合があります。

海に入る前に天気予報において、日中の風が海から陸に向かうような変化であれば朝一、夕方なら弱い風で面が綺麗なコンディションでサーフィンができる可能性があります。

ポイントによってコンディションは少し変わりますので研究していくと面白かもしれません。

以上です。