ギックリ腰の経験談・そして予防について/腹筋運動が逆効果でもっと効果的な筋トレも紹介

ぎっくり腰になった経験、回復、予防、改善に心がけていることを書いていきたいと思います。

前半は経験談でぎっくり腰になった時と直後の対処です。

後半が予防・改善の記事です。

目次

ぎっくり腰になった

初回:20代後半で中腰で重たい物を持った時に発生

初めてぎっくり腰になったのは28歳ぐらいだったかと思います。職場の年末の大掃除の際、10kgぐらいの床磨き用ワックスが入った大きな缶を中腰で持った時になりました。

始めは、痛みではなく嫌な感じの違和感でしたが、時間がたつとともに腰あたりがすごい痛みに襲われ呼吸がしんどくなるくらいでした。

初めての事だったのでこれがぎっくり腰とは最初は認識できずにいましたが、どんどん腰あたりの痛みが強くなり、すぐに整形外科へ。

すぐに整形外科へ

レントゲン撮影、CTスキャン、MRIまでやった記憶があります。保険で3割負担とはいえ合計2万円近くかかったはず。でも処方されたのは冷感湿布でした。

その時のアドバイスは「安静にする事。腰に巻くベルトをした方が良い。回復してきたら腹筋を鍛える事」と言われました。

整形外科での診療が終わり帰る途中のドラッグストアで腰痛対策用のベルトを買いました。

初回時の通院後の状況

強烈な痛みが3日ぐらい続いた

一般的に30代後半になると聞いていたのと、ある程度体力・筋力に自信があったのでぎっくり腰と診断されたショックは大きかったです。

3日間ぐらいは朝起きる時や上半身をひねる動作をすると、呼吸が止まるような痛みが腰を中心に背中に現れました。顕著なのは車のシートベルトをつける時でした。

その後に痛みがあるがデスクワークはできるようになりました。

痛みが和らいだのは1週間後

1週間ほどすると、寝起きも横向きになって腕を使って起き上がればそこまで痛みが出なくなってきましたが、やはり腰を曲げたり捻ったりすると強い痛みが出ました。前屈もほぼできません。

完全に痛みがなくなったのは2週間ほど

2週間もするとほぼ痛みがなくなり、日常生活やランニング、水泳など問題ないようになりました。

以降はサーフィンもスノーボードも問題なくできたのでぎっくり腰の不安もなくなり、ぎっくり腰のことはすっかり忘れていました。

2回目:30代半ばで、何でもない動作で発生

二度目は30代半ばぐらいで、状況はよく憶えていません。それぐらい日常の何気ない動作の中でぎっくり腰になりました。

感覚としては、腰椎(腰あたりの背骨)のズレによって起きた捻挫のようでした。

アイシングしながら整形外科へ

二度目のぎっくり腰の際は、足首でひどい捻挫をした時の経験から、病院にいく前にアイシング(氷を痛みがあるところに当てる)をしました。

痛みが和らいできたらアイシングバッグを外して様子をみて痛みが出たら再度アイシングと病院の待合室でも繰り返しました。

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アイシングは、精神的な面でも痛みを緩和するので我慢できないぐらいの痛みには効果が非常に高く、おすすめします。ただし痛みが無くなってきたらやめましょう。

過度な冷却は逆に損傷箇所への栄養等を運ぶ血流や細胞の動きを抑えてしまい治りが遅くなる研究結果が発表されています。

病院で診てもらった結果は、やはり冷汗湿布を処方され、同じアドバイスでした。

2回目の痛みが治まったのは1週間程度

1回目は、痛みがでなくなるまで2週間程度、2回目は1週間程度だったと思います。

どうやらアイシングが効いたようでした。

原因として考えられること

調べてみるとぎっくり腰とは、腰あたりの背骨やその周りの筋肉、腱に負荷がかかって起きる様々な症状のまとめた表現で、軽度から重度まで幅広く、痛みの場所や強さで治療は細かく変わってくるようです。

そして、あくまで私の経験と他の人から聞いた話とネットで調べた結果から以下のような推測が出てきました。

  1. 下半身の筋力低下
  2. 急激な体重増加
  3. 頭が腰より低い位置になる
  4. 腰を曲げた状態での動作
  5. 背骨から離れた位置にある重いものを持ち上げる
  6. 膝は曲げず床のものを持ち上げる
  7. 腰をひねる動作が加わる
  8. 寒さ

人は地面にあるものを持ち上げたりするとき膝を曲げることを面倒に感じる生き物です。

年齢と共に下半身の筋力が低下すると持ち上げる時に膝を曲げないと、背筋でなく腰近くの背骨あたりに負荷が集中してしまいます。

その状態は、下半身側の背骨は重力に耐えるために上向きの力がかかり、上半身側の背骨には頭上げるために下向きの力が加えられ、相反する二つの力が加わる背骨に挟まれたジョイント部分(腰椎の椎間板)がズレやすくなります。

結果、腰椎周りの筋肉や腱がダメージを受けます。

関節周りの腱がダメージを負うのは捻挫と同じです。ぎっくり背中というもの基本は同じです。

年齢による筋力低下が原因とも言えますが、10代、20代前半でもなる方はいます。

学生時代は痩せていたけど、年齢とともに体重が増加した方がなりやすい様です。

私もそうですがスポーツをやっているから大丈夫かと言うわけでもなく、ぎっくり腰になった知人の中には日頃鍛えている自衛官、サーファー、ジムで継続的運動している方も含みます。

知人の中には横になった状態から起き上がろうとしたらなったそうです。

意外と多いのは妊婦の方です。おそらく10ヶ月という短期間で体重が10kg前後増加することに対し筋肉の成長が追いつかない事かなと思います。

また寒い時期になるのが確率として高いようでした。

これもおそらくは寒さで筋肉が硬くなってしまうからと考えられます。

この様に、ぎっくり腰は要因が多種多様で、お医者さんの立場からすれば患者さんから聞いた話を元に原因を特定することが難しいので原因不明と言うしかないのではないかなと推察します。

予防・改善について

昭和・平成初期の部活でやるような腹筋運動は逆効果

「ぎっくり腰の予防には腹筋を鍛えましょう」とよく言われますが、

上体起こしによる「腹筋を鍛える」運動は腰痛の改善・防止に効果ないという研究結果が出されており、2016年には日本バスケットボール協会でもトレーニング効果に乏しく腰痛の原因になるので中止するよう指導しているそうです。

(『「腹筋運動」は腰痛の原因 バスケ協会「推奨できない」』2017年12月14日朝日新聞DIGITALより出典)

私は自衛隊に入ってからは入念に腹筋も鍛えて、ずっと6パックの腹筋です。

初めてのぎっくり腰の後にも継続的に腹筋は鍛えていました。しかし2回目のぎっくり腰以降は、常に腰に不安ありました。

また、ぎっくり腰経験者で同じように予防を兼ねて腹筋を継続して鍛えていると言っていた上司や先輩の複数の方が、やはり年1〜3回はぎっくり腰になっていることを聞いて腹筋運動に疑問をもち始めました。

ぎっくり腰予防改善には下半身全体の筋力向上がカギ

そして、いろんな人から聞いた情報を元に、重い物を持った時だけでなく体重が増えて上半身が重くなると、腰回りの筋肉が耐えらえないのではないかと推察し、腹筋、背筋だけでなく腹横筋(脇腹)、お尻周りなどの体幹を鍛えれば予防になるとはずと仮説を立てました。

改善・予防にはスクワットをしよう

原因から体幹+下半身の筋力アップ向上を考慮して選んだ種目はスクワットです。

私は、以前から筋トレをしていますが、ジムでもスクワットを取り入れたウェイトトレーニングをするようになりました。もちろん最初はフォームの習得ですから軽い重量からのスタートでした。

足が太くなるのが嫌!

という声が聞こえてきそうですが、ご心配ありません。そうそう太くはなりません。なるとしたら体重と同じくらいの重量を10回×5セットこなす程度でもそこまで太くなりません。

扱うウェイトは重くても体重の30%程度、回数は多くても10回×3セットです。

何よりスクワット15回が腹筋500回程度に相当する運動にあたりダイエット効果抜群です。

ジムに行く暇がない方はこちらのブログ記事で紹介しているスクワットがおすすめです。是非お読みください。

ダイエットに向いてるエアースクワット・スクワット15回と腹筋運動500回の効果が同じだよ

正しいスクワットで鍛えらえるのは足だけではなく、背筋、腹筋などの体幹、加えて肩甲骨周りです。

このことにより、床にあるものを取るとき、しっかり膝を曲げて、腰を低い位置にすることができます。

筋肉を鍛えると体が柔軟になります。

意外かもしれませんが、スクワットを継続すると、下半身が硬くなるどころか筋肉がストレッチされるので逆に柔らかくなります。というより本来、関節周りの筋肉を鍛えることで腱が柔らかくなり関節が柔軟になります。

従って、大人で体が柔らかい人は、ストレッチをするから柔らかくなるのはなく、筋肉を鍛えている人が柔らかいというのがほとんどです。お相撲さんや格闘技をする人が体が柔らかくなるのはこれが理屈ですね。

頭が腰より高い位置にあれば重さはしっかり足にかかり、腰への負担はほぼ無くなります。

ウェイトトレーニングで上半身しかやらない人も腰が弱い方が多いのも付け加えておきます。

この効果を応用すると、ぎっくり腰直後に体が硬くなるの治すほどではありませんが、和らげることができます。

息を吐きながら腹筋背筋に力を徐々に入れて、力を抜くときは一瞬で抜きます。これを繰り返す度に腰回りが柔らかくなっていきます。筋肉が硬くなる「拘縮」の治し方で、知識のあるスポーツ整形外科のお医者さんや整体師さんはもっと的確に細かく筋肉のコントロール場所を指示して施術し、速攻で楽にしてくれるはずです。

重いものを持ち上げる時は、スクワットの要領で

  • 膝を曲げる
  • しっかり腰を落とす
  • 背筋は曲げすぎず、反らし過ぎず
  • 頭は腰よりも高い位置をキープ
  • 体幹の筋肉を意識して
  • 息は吐きながら腹筋に軽く力を入れる

を意識して、軽い物を持ち上げる場合で実践してみましょう。

私は以降ぎっくり腰にはならず、加えて坐骨神経痛もほとんど出なくなりました。

画像はベルギーのドラッグストアのものです。海外でも腰痛は共通のお悩みごとみたいです。

まとめ
スクワットは良い効果がたくさん。

トレーニングする暇がない方に:コウノエベルトをおすすめします

2回目のぎっくり腰をやった後で、何か腰痛改善に良いものがないかと思いながら、たまたまスポーツ店で見つけた下記のベルト(DESCENTE(デサント) 骨盤矯正 KOUNOE BELT コウノエベルト )を興味半分で使ってみたら、より締め付けがよくて痛みが抑えられたました。

よく見られる腰ベルトに比べてるとかなりしっかりサポートをしてくれます。間違いなくおすすめです。

整体やマッサージは?

腰が痛い重いと、治療のためマッサージや整体へ行く方も少なくないとは思いますが、基本的に国家資格の柔道整復師とあん摩指圧マッサージ師を持っている事を示している整体やマッサージのお店などがおすすめです。

理由は保険診療が効くからです。

子供頃はならないのはなぜ?運動力学の視点から解説

大人ほど力がない自覚がありますし周りの大人が重たいものを持たせないということもあります。

しかし物理の運動力学でも解説できます。

重たい物を持ち上げようとする際の負荷やエネルギーは高さに比例します。

もの運ぶ際に大体みんな腰やお腹ぐらいの高さまで持ち上げると思いますが、大人と子どもでは当然子供の方が腰の位置が低いため腰や背中にかかる負荷は小さいと考えられます。

似たような話で、筋トレの重いウェイトを使ったスクワットでは背の高い人ほど重たい重量が扱えなくなる傾向があります。やはり重いものを高い位置に上げようとするほど大きな負荷がかかってしまい、より大きなパワーが必要になるためです。

物理学はいろいろと役に立つこともありますが雑学としても面白いと個人的には思います。

眠れなくなるほど面白い 図解 物理でわかるスポーツの話 

以上です。