非通知でかかってくるアンケートをうたう怪しい調査会社について/もしかしたら詐欺の電話かも?

目次

非通知で電話がかかってきた。しかしルール違反のアンケートだった。

2021年6月28日午後8時半ごろのことです。スマホに「非通知」の着信があり通話ボタンをタップすると

「(?????よく聞き取れなかった)調査センターの衆院解散総選挙に関するアンケートです。〜」

と明らかに自動と分かる音声が流れ始めました。

そしてすぐに続いて

「お住まいの地域の郵便番号、7桁を入力してください」

と案内の音声メッセージが流れました。

(あれ?これアンケートなのに、おかしいわ…)

瞬間的に直感であやしい電話であることに気づきました。

そして郵便番号の最初の3桁を打ち込んで、続けるかどうか10秒程度迷っていたら

「これでアンケートを終了いたします。ありがとうございました。」

と音声が流れ通話が切れました。

切れた直後に経験上、疑いが詐欺と確信に変わりました。

あわてることはありません

なぜルール違反なのか、私の経験と体験を基に情報や知識をシェアできたらと思い書いていきます。あわてて「非通知 アンケート」で検索した方は呼吸を整えながらゆっくり最後までこの記事を読んでいただければと安心できると思います。

アンケートにはルールがある

アンケートの個人ステータスは基本的に性別・年代ぐらいしか聞けない

私は自衛隊のPR・広報やイベント関連にも携わっていた経験上、アンケート作成・実施する側だったので、アンケートのルールを根拠となる法律を含めて教育を受けました。

例えば住んでいる場所を特定できる個人情報の取得は、プライバシーの侵害になりかねないので本人の了承を得なければいけないことになっています。

ネットで「非通知 アンケート」と検索すると、私の他に着信を受けた方がブログ記事を書いています。

しかし、ほとんどの方はアンケートの取り扱いの教育を受けたり、自らアンケート作成・実施した経験がないとみられ、個人情報の取り扱いに触れてしっかり解説している方は見られません。

個人情報を聞くときのルール

仮に住所、年齢、氏名など個人を特定できるような事を聞くなら

取得した個人情報については〇〇の目的以外に使用致しません。用済み後は速やかに破棄致します

のような一文を目立つところに明確に表示するようにしなければなりません。

電話なら口頭や音声でも説明メッセージを流すとか配慮するのが当然です。

個人情報の取扱いは企業、官公庁であればコンプライアンス(遵法精神・倫理規程など)に関わり信用問題につながります。

そして個人情報を悪用した詐欺や個人が直接襲われる犯罪になりかねないので非常にセンシティブな扱いとなります。

例:個人情報取扱い同意書に明示しなければならない事項

  • 利用目的
  • 第三者提供
  • 開示請求

上記について同意書に示して、対面なら口頭でも説明し対象者から署名をしてもらい、保管しておかなければ訴訟の際に問題となります。

同意書については、ほとんどの方は何かしらローンだったりスマホのなど個人情報がないと契約できない買い物の際に確実に署名しているはずです。

仕事上覚えておいて損はないと考えます。転ばぬ先の杖ですね。

Q&A個人情報取扱実務全書─基礎知識から利活用・トラブル対応まで

個人情報は厳正に管理されなければならない

もし個人情報を取得したら文書にせよデータにせよ企業や官公庁であれば確実に上司への報告をして記録を残し責任者・監督者の目に入りやすい場所に保管するように指示されるはずです。

保管場所については、鍵付きのロッカーなり金庫となると思います。

厳しい企業なら、そのデータや文書を後日使う場合も何かしら記録を残すよう徹底されているでしょう。

通常の電話アンケート等の案内の場合

話は電話アンケートに戻ります。

何かしらの情報入力が途中の状況で短時間での一方的な終了はあり得ません。

仮に一方的に切るにしても「入力された情報は破棄させていただきます」と一言なければ情報の取得をしたと受け取られます。

一般企業の音声案内であれば入力が終わるまで数十秒間隔で入力を促す同じ音声を流し続けます。

また音声には「ご協力をご希望されない方はこのまま電話をお切りください」のような一言が含まれます。

特殊詐欺電話と仮定するとつじつまが合うことが…

ある程度の住所だけでなく、勤務、通学状況を聞き出すような流れから、銀行口座番号やクレジットカード番号を入力させるようにしたり、生年月日を聞き出す可能性があります。

ある調査では銀行口座やクレジットカードの暗証番号を生年月日で使い回す人がかなり多いとされています。

従って生年月日を入力させるようでしたら非常に危険な詐欺に関係していると考えられます。

他方で自宅にいるかどうかの時間帯の情報取得をして空き巣を目的とする可能性が十分考えられます。

なぜ自分の電話にかかってきたのか

アンケートを装ってランダムに電話をかけているように思えますが、名簿屋のようなところから何かしらの高額商品購入者(私は該当しないはずだけど…?)個人情報リストを手に入れて電話をかけている可能性も考えられます。

勝手に電話が切れた理由を推測

電話アンケートは高額なコストがかかる

まともな企業の自動音声案内電話は、こちらが何も操作や選択をしないと繰り返し同じ音声が流れ、一方的に切れることはありません。

一方的に電話を切る理由は、電話の通話料金がかかるためと考えます。

よくニュース等で聞かれるテレビ局が使う「RDD」と言うランダムな電話番号にかけて大規模な世論調査などのアンケートを行う手法だと数千万円の費用がかかると聞いたことがあります。

RDDについての参考:株式会社日経リサーチ「調査の方法」

長時間の電話は通信電話会社に残った記録から足が付く

また、他のブログで「最近は電話については定額プランがあって実質かけ放題だから費用はかからない」と見られましたが、そもそも電話料金が定額になった背景はインターネット回線を使用して音声をデジタルデータとして送受信する仕組みになって運用コストが下がったことにあります。

しかし特定の電話番号が一度に大量に電話を長時間掛ければ、大量のデータの送受信が行われた形跡が通信電話会社のサーバーに記録され、特定につながるでしょう。

短時間であれば普通の企業や官公庁など大きな組織でも行うので目立つことがなく追跡されにくいと考えられます。

まとめ:高齢者などターゲットを絞って電話をかけていると考えられる

推測の域を出ませんが、「衆議院解散総選挙」という政治的なことに関心を持っているのはある一定年代以上ではないかなと思います。

似たようなキーワードで今後予想されるアンケートは「自民党総裁選挙に関するアンケート」、「自民党総裁選挙立候補者の印象アンケート」、「次の自民党役員人事の予想に関するアンケート」、「参議院選挙に関するアンケート」のように政治的なものの他「消費税減税に関するアンケート」「SDGsに関する世論調査アンケート」「LGBTQに関する世論調査アンケート」「太陽光発電に関するアンケート」「風力発電に関するアンケート」などみんなが関心を持つ世論調査アンケートを装った名前が挙がるでしょう。

そして非通知でも電話をとってしまうのはナンバーディスプレイ機能が付いていない電話器の家か警戒心が薄い高齢者と考えられます。

高齢者はほぼある程度の資産を持っているため狙われやすいと言えます。

郵便番号を打ち込んだり、その後の質問等を答えてしまったら

電話がかかってきた日時をだけでなく、できるだけ詳しく非通知の電話に答えた質問を記録しておきましょう。

そしてその内容を慌てずにお住まいの市役所、町役場等の自治体に相談してみましょう。

自治体や行政側は、似たような問い合わせが何件も続く場合何かしら対応することになるでしょう。

気になる方は、問い合わせ時に「似たような相談などありますか?」「何件同じような相談がありますか?」と聞いてみましょう。特になければひとまず安心と言えます。

参考に「独立行政法人国民生活センター」サイト内にある「全国の消費生活センター等」のページリンクを貼っておきます。

「独立行政法人国民生活センターサイト」「全国の消費生活センター等」

都道府県にある消費生活センターへの問い合わせ先を調べられるようになっています。少し面倒かもしれませんが土日祝日対応もあるようなので不安がある方はお問合せしてみてください。

また、自治体や地域の弁護士会が法律無料相談を実施している場合もありますので問い合わせてみるのありかも。

もちろん下記の広告リンクのように民間でも相談を受け付けているところもありますので参考にしてみてください。

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対策:ナンバーディスプレイ対応固定電話を使いましょう

この記事を読まれているようなインターネットが使え、ある程度詐欺情報に敏感な方は問題ないかと思いますが、高齢の親御さんやおじいさん、おばあさんなど高齢者だけのお家だと何も警戒せず郵便番号を打ち込んだりするのではないかと不安が過ります。

もし、その様な離れたところに住む両親、祖父母が詐欺のターゲットにされないようにするために家の電話をチェックしてナンバーディスプレイでない電話機は早めにナンバーディスプレイのものに替えて非通知なら電話に出ないようアドバイスをしてあげたり機械の設定が苦手なご家族なら非通知電話の着信拒否の設定をしてあげましょう。

お金の余裕がないと思われる方は、市町村単位の多くの自治体が特殊詐欺防止のための録音機能付き電話の補助金交付を行っているかもしれませんので、近傍の自治体へ問い合わせすることをお勧めいたします。

参考例に東京都板橋区公式ページの「詐欺対策電話機等購入者に補助金を支出します」のリンクを貼っておきます。

もし購入をされる方

Amazonはこちらから→パナソニック コードレス電話機(子機1台付き) ホワイト VE-GE10DL

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もし実害が出たり出そうな確かな証拠があれば警察または弁護士さんに相談しましょう。

そもそも出なければ良いんじゃね?

そう考える方もいるでしょうが、高齢者なら役所・役場からの電話、インフラに関わる電話などはほぼ自宅電話の番号を届出ているでしょう。

また営業職、外回りの仕事をしている経験がある人なら(私も広報官として様々な方に名刺を配っていました)分かると思いますが携帯、スマホのアドレスに入っていない電話番号や非通知でかかってくるのはしょっちゅうあります。

そして相手が重要な取引相手だったりする可能性があります。

もし出なければ大きなビジネスチャンスを逃してしまうと考えてしまい取り敢えずは電話をとります。

非通知で「アンケート調査」電話に出てしまったらすぐに切りましょう。

まだ非通知でアンケート調査の電話がかかってきていない方は、今後かかってくる可能性もあるので出ないか、出ても何も操作せず切りましょう。

もしくは、適当に最寄り警察署の郵便番号を打つというのもアリかも…

そのほかの特殊詐欺事例の話

以前に書いた佐川急便を装った詐欺ショートメッセージについてもブログを書いていますのでよかったら参考にどうぞ

佐川急便を装ったSMS(ショートメール)が来たのでリンクを踏んでみた/危険なのでマネしないでね

私は防災士として、こういったことの対策についても情報防災として自分の体験や経験をもとに、一先ず情報を皆さんとシェアするためにもブログに書いてみました。

このブログを見ていただいた皆様もお知り合いの方に情報共有・シェアをして少しでも被害の合う方が減るように祈っております。

他にもさまざまな事件などから身を守る方法について書いている記事もあるので参考にしていただければと存じます。

例えば無差別に人を襲う事件に出くわしてしまった場合などは下のリンクからどうぞ。

無敵の人に襲われた時の対処方法/最も大事なことは?逃げるは恥ではありません

もし防災士のことについて興味を持たれたら資格の難易度等解説したブログ記事を読んでいただければと存じます。

防災士になったよ/費用・受験手続き、難易度、メリット、デメリットを解説します

以上です。