失敗やリスクをとること

「特に苦労をすることなく大学進学しましたが、これといった夢がありませんでした。」

ある大学生とたまたま話をする機会がありました。夢や目的がないのに大学進学すると無気力になってしまうと言う話は聞いてはいましたが目の当たりにするとやっぱり驚きます。なんでも安定第一で、親や先生が選択肢を常に用意していたそうで特に苦労なく進学できたそうです。だた何か冒険はしてみたいらしい。

と言うわけで知人、大学生、私と3人で山登りに行ってきました。場所は鳥取県中部にある三徳山。目指すは日本一危険な文化財鑑賞を謳い文句にしている国宝の投入堂がある場所です。

登山道自体は修行の場で、険しく木の根っこや鎖に掴まりながら登る箇所もいくつかあり、低山の部類ですが行程距離600mの割に垂直距離200mも登ります。斜度30度平均ですね。スキーゲレンデなら完全に上級者コースです。

三徳山三仏寺というお寺の所有になりますので、お寺に入るのに400円、登山に200円と合計600円払うことになります。ただし靴に関しては登山向けのトレッキングシューズ以外は禁止で、ない人には1足700円の草鞋を購入しなければなりません。ありがたいことです。

草鞋は意外とグリップが良く足裏に登山道の感覚が直接伝わる感じなので滑りにくくかつ不整地でバランスを取りやすいので転倒防止の効果が大きいです。木や鎖をつかんだり地面に手をつくことが多いから軍手のような手袋があると便利でこれまた売ってあります。

ではスタート

ちなみに年に数回は滑落事故が起きています。斜面が急なので地元の警察や消防でも捜索が困難なこともあり陸上自衛隊が災害派遣でやってくることもしばしばあります。とっても楽しい登山です。

投入堂まで登る途中にもいくつかお堂が麓の景色を眺めるののは絶景です。

お堂だからか引き戸の溝にお賽銭

途中の岩穴にもお堂が建てられていたり

そして投入堂到着

建立されたのは1000年以上前。重機が当然ないので人力で建てられたはずなんですが断崖絶壁に近い、しかも足場を作ろうにもどうやって資材を運んだかも想像ができないくらいの場所です。

大学生は建築に興味があると言うことでなかなか良い体験をできたそう。

そして下山中に何故か自転車にも興味がある話になって、長距離を走りたいというから、ある程度知識のある私が情報を伝えるとすぐに自転車が欲しいと言い始めました。思ったことをすぐに行動に移そうとするなんて面白いやつ。

登山でも自転車でもネットで調べれば快適に楽しめる方法や道具はたくさん紹介してあるので調べた方がいいよと助言しました。実際のところはやってみないと分からないことが多いのもまた事実なので合わせて伝えましたが、それが余計に冒険心を煽ったみたいに感じました。

インターネットが発達したこのご時世では、失敗なく効率良く目的を達成する方法がすぐ見つかります。そもそもネットに上がる情報で失敗事例は経験者本人の感情だったり個癖が多分にあるので参照、応用しにくいと私自身は思います。それにネットの記事はお金を稼ぐ手段にしている人たちが多いのでどうしても成功体験を書いて商品のアフィリエイト、広告収入で稼ごうとするものが少なくありません。

私個人は失敗を自分が経験することが良いと思います。リスクを避ける人たちからすると頭がおかしいと受け止められがちです。でもサーフィンにせよある程度リスクをとる行動をしないとより良い結果に結びつかないことは経験で学んでいます。

リスクを取りたくないけど経験を上手に積むなら、なるべく大きな会社組織に入ってみれば、表に出ない、出せない失敗例が山ほどあるはずで、しかも組織の話なので個人の感情や癖ではないので応用しやすいこともあり、そこから学び独立する際に活かせばいいかもと大学生と話をしました。

大学生は2週間も経たず中古のスポーツ用自転車を購入し30km以上を移動したとのこと。

「今度、一緒に走りましょう!。」

と声をかけてもらってます。

これからの時期、サーフィンも登山も楽しくて誘われているので楽しい日々になります。

以上です。