台風の観測経験談

台風が鳥取から遠ざかり始めた10月23日の地元の海です。灯台は20mぐらいの高さですから波がどれだけ大きかわかると思います。こんな海でサーフィンやったらシャレ抜きの天国行きです。

千葉県館山市で勤務していた平成8年(1996年)9月21日から23日にかけて関東を台風17号が直撃しました。

その時の気象庁観測データです(元の資料のリンクはこちら

千葉県南部でトータル300mm以上ふって河川の氾濫がおきました。

かなり強い風が吹き暴風の目安になるこの時の館山測候所で平均風速20m/s強、最大瞬間風速44m/sが観測されました。

私が実際に観測した館山航空基地は、測候所より海沿いにあったため更に強い風速データが得られたと記憶しています。たしか、最大瞬間風速は100ktを超えていたので50m/sぐらいでしょうか。

これぐらいの風になると両腕を広げて、風上側に向くと飛ばされそうでした、というか軽くジャンプしたら風で体が持ち上がりました。危険です。

この時は、非常用電源がダメージを受けて、電子観測測器が浸水ですべてやられてほぼ手動、または電池式測器、目視などアナログな観測方法を取る事になりました。

ちなみに目視やアナログな気象観測をした際は、観測記録にもそのことを明記しておきます。

今ではバックアップ電源は防水性に強く長時間持つタイプが使われているはずです。

このような経験は気象観測に携わる者にとっても貴重です。民間の気象予報事業所なら危険しかないシビアな観測は必要ないのでやらないでしょう。

この経験も踏まえて、今でも目視や体感で風向風速と降水量がそれなりの精度で当てることができています。

そんな台風を経験した時の話でした

以上です。