ドライブレコーダーの記録について公務員視点で解説/警察官に説明しやすいのは映像

ドライブレコーダーを取り付けていることによって、交通事故の動画がニュースやYoutubeにも登場し、交通事故の状況を知る手段となっています。

ドライブレコーダの動画は、車同士の交通事故の被害者になった際に、自分だけで無く現場に駆けつけた警察官のためにも重要と考えられるので、元自衛官というよりは元公務員の知見からドライブレコーダーの重要性について解説したいと思います。

目次

結論:客観的な動画資料によって担当警察官は事故処理、調書作成の時間が大幅に短縮される

当然と思われるかもしれませんが、細かいポイントを挙げていきます。

  • 事故直後の現場の状況を口頭説明されるより把握しやすい
  • 嘘や勘違いの説明が含まれにくい
  • 動画資料によって現場の警察官は調書を自分の言葉で表現できる
  • 現場の警察官の上司は、事故を客観的に把握でき部下の作成した文書に対して信頼ができる
  • 記憶とは違い半永久的に資料が残されるため、担当者がいなくなっても対応できる
  • 事故や事件の再発防止に役立つ
  • 警察だけで無く、保険会社、弁護士さんにとっても理解しやすい資料となる

私は過去にショッピングセンターで当て逃げをされた経験を元に説明していきます。

事故直後の現場の状況を口頭説明されるより把握しやすい

当て逃げ事故の状況をまず言葉で説明すると

駐車している私の車の運転席側前方に、軽乗用車が突っ込んで私の車の右側が大きく破損し、フロントバンパーが外れ自走不可能。目撃者の話だと、相手は一度車を降りて状況を確認し、すぐに車に乗り込み立ち去ったがどこかに車を置いたらしくもう一度現場に戻ってきて、衝突で落ちた軽自動車の部品を広い再び立ち去った。

このような説明になりますが、私としては客観的に表現したつもりでも、聞いている方からすれば、よくわからない、またはイメージしづらい、イメージしたとしても十人十色の表現になるでしょう。

より具体的にイメージしようとするためには、何度も細かく聞き返すでしょう。

もうこの車には乗っていません

上の画像は実際の事故直後に自分のスマホで撮影したものです。みなさんのイメージはとはかなり違うものではないでしょうか。

嘘や勘違いの説明が含まれにくい

イメージと違ってしまう原因は言葉で説明する私の表現不足です。

これが現場に駆けつけた警察官であれば、現場の保存と調書を作成のために、被害者、加害者、目撃者から具体的に時間をかけて聞き取りしながらメモを作らなければなりません。

それぞれの主張はいかに自分が悪くないか、正しいことを言っているという内容に終始するでしょう。

中には嘘をつく人がいるかもしれません。

また警官の方には聞き取りだけでなく無線でも事故に直接関係ない、様々な情報が入ってくるので、耳が空きません。これでは勘違いもするかもしれません。

そして現場の警察官は、一つの事故だけを扱っているんでしょうか。そんなに暇ではないはずです。あくまで、たくさんある事故の現場の1つにしか過ぎません。その警察官は他にもたくさんの処理しなければいけない業務があるはずです。

動画資料によって現場の警察官は調書を自分の言葉で表現できる

そうなると私の事故での調書の作成もなるべく短時間で終わらせたくなるのが心情です。そこでドライブレコーダー等何かしら動画や画像があればどうでしょう。

目撃者の証言も大事ですが、ドライブレコーダーの記録はまさに『百聞に一見にしかず』です。警察官の見たイメージをそのまま警察官本人言葉として調書の作成に利用できます。よって本人としては時間の節約となりかつ具体的な文書の作成ができます

現場の警察官の上司は、事故を客観的に把握でき部下の作成した文書に対して信頼ができる

ここで元公務員としての感覚から、おそらく警察でも、その独特の言い回し表現が存在すると考えます。その表現に沿って文章書けば調書としては、上司からの 確認印や決裁印が速やかに押されるでしょう。

またその上司から見ても客観的な資料があることで、たとえ調書を作成した本人の表現にわかりづらいところがあったとしても、上司がサポートできるという利点があります。

そして上司も多くの業務を抱えているので1つの仕事が短時間で終わればそれに越した事はありません。

すなわちドライブレコーダーの記録は警察官にとって、組織として、とてもありがたい資料と考えられます。

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記憶とは違い半永久的に資料が残されるため、担当者がいなくなっても対応できる

公務員はなるべく客観性に基づいた資料を重要視します。そのような資料あれば責任を負わなくても済むと考えます。なにより担当者が転勤等でいなくなっても、文書と動画や映像をみることによって状況を正確に把握する事ができます。

事故や事件の再発防止に役立つ

過去の客観的な資料が残っていることによって、似たような事例の場合はそれを元にして物事を進められます。それが1番速い効率的な処理方法に繋がるからです。そしてなんども同じような事が繰り返されるなら対策をすることになりますが、資料があれば具体的対策を立てやすくなります。

警察だけで無く、保険会社、弁護士さんにとっても理解しやすい資料となる

客観的な資料は自動車保険会社にとっても、また事故処理の進捗によっては弁護士さんがつく状況になってもどちらにも資料として書類を作成する際に役に立ちます。

これも私の当て逃げの経験からなんですが、保険会社の事故対応デスクに電話し事故の状況を口頭で説明しましたが、こちらが慌てていることもあり、やはり何回か繰り返し状況説明をしないと担当者はイメージをつかむことができませんでした。自動車保険の種類によってはドライブレコーダーをセットの商品にしているものも登場しています。

弁護士さんにおいてはドライブレコーダーではありませんが、無料相談の時にA4用紙数枚に事故状況や私の負担額、車の補償額などを書いた資料をPCで作成し、始めに渡すことによって、まず状況を読み込み、弁護士さんがイメージを頭の中で作って、それに基づいてやり取りをしたので裁判のための資料をスムーズに作成しているように感じました。

もし私が弁護士さんに口頭で説明しようとしていたら、感情が高ぶってわかりやすい説明ができなかったと思いますし、聴いてる弁護士さんからすればとても疲れる相手だと思われてお互いわだかまりができることでしょう。

まとめ

これらのことから文面による資料を作成する人たちにとって映像資料動画資料と言うのは極めてわかりやすく重要なものと判断できます

余談・自衛隊広報官時代の記録にまつわる経験

最後に自衛官の広報担当者・広報官として勤務した経験も踏まえます。

イベント関係の企画の際に、過去の状況はどうだったかというのは上司や決済権をもつ指揮官は知りたがります。

私より以前の担当者は記録が少なかったので、私が担当者になってから準備、イベント、撤収、なるべく多くの写真をとり、イベントの最後の報告(デブリフィーング)に使えるようにしただけでなく、翌年の同種のイベントに際して転勤して初めてイベントに立ち会う上司に説明する際も大いに役立ちました。

誰に説明するにおいても映像なり動画はとてもわかりやすく理解してもらえ、それに伴い説明を受けた上司が確認・質問しやすいと言う利点もあります。

このような映像資料が残っていれば後任者も楽になるでしょうし、規則や法律が変わった場合でもその対策がとりやすいと思っています。

しかし、警察官がしっかり対応したとしても、意外と上手くいかないのは保険会社だったりします。その上手くいかない事例の一つとして私の経験した当て逃げ事件のブログ記事を貼っておきます。ご参考にどうぞ。

自動車の保険の話(当て逃げ編)

以上です。

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