ア・タ・レ/64式7.62mm小銃を扱った経験話

射撃の話です。

現役時代に海自では年1回程度で小銃(俗にいうアサルトライフル)の訓練射撃がありました。使っていたのは64式7.62mm小銃といって1964年に開発された結構古い銃です。

で、タイトルのア・タ・レは安全装置に表記してあるカタカナで

ア/安全

タ/単発:引き金を一度引くと1発だけ発射

レ/連発:引き金を引き続ける限り、連続で発射

この安全装置の表記は旧陸軍岩下大佐の考案だそうです。このア・タ・レを見るたびに「的の真ん中に当たりますように」と祈りながら射撃に臨んでいました。

海自は個人に小銃が貸与されるわけではないので射撃のたびに的に当たらないことが多々ありました。

実際に撃つと、引き金を引くたびに肩当てを通してにかなりの衝撃が入ります。肩当て部分と肩(正確には腕の付け根の胸側)に隙間があると反動で殴られる感じになるのでアザができるぐらいです。そうでなくても衝撃が強いので5発も撃たず嫌気をさす人がほとんどのような感じでした。

私は射撃訓練は好きだったの気になりませんでしたが。

ゲームやアニメと違って衝撃、音、火薬の匂いなどは実際に射撃しないとわからないです。

アサルトライフルで数百メートル先の的を狙うには呼吸と脈拍、そして引き金を引くときはゆっくり柔らかく引くことが大事でした。雑に引き金をひくとそれだけで銃身がぶれるので的が遠いと当たらなくなってしまいます。

遠くの射撃でも狙撃用スコープは使ったことがありません。小銃についている照準器だけで狙いをつけていました。スコープだと片目を閉じるとは思いますが、照準器だけの時は両目を開いておきます。片目は照準器を通して的を見ますがもう片方の目は普通に的を見ている状態です。ちょっとイメージは難しいですね。指で作った輪っかを片目で覗きつつもう片方の目も対象を見る感じかな?

ちなみに射撃の方法について詳細は伏せますが、陸海空で大きく違うことを広報官になって知りました。なので射撃の話は陸海空で会話が成り立ちません。

この射撃の技術は一眼レフカメラでの撮影にも使っています。シャッターを切る時、カメラがブレないように意識してます。

カメラを構える度にア・タ・レと頭の中で唱えています。

以上です。